リーダーズVOICE! マーケティング現場レポート最前線

Action

森 ふみよさん

所属企業
株式会社WOWOW
所属部署
編成局 編成部
出身校
早稲田大学 第一文学部


森さんのとある一日

07:00 起床
ワイドショーを見ながら朝食
08:00 出勤
出社
09:00 メールチェック
前日OA番組の結果をチェック
10:00 【企画会議】(週1)
編成部内で、先週OAした番組についての反省や、今後購入する映画や、制作予定の番組について打合せ。ざっくばらんに意見を言い合う。
12:00 ランチ
必ず同僚と外食します!
最近見たテレビや映画の話で盛り上がる。
13:00 実際に映画や海外ドラマを買い付ける担当プロデューサーと打ち合わせ。
企画会議で出た意見をフィードバックしたり、今後の購入作品や、放送時期などを相談する。
15:00 映画・海外ドラマ編成担当3人で打ち合わせ。
ほぼ毎日集まって、2ヶ月先の放送スケジュールを決定。偏った編成にならないよう、3人で意見を出し合い、より多くのお客様に楽しんでもらえるプランを考える。
17:00 放送予定の映画やドラマのビデオをチェック。
18:00 映画の特集企画や、海外ドラマの放送プランを考える。
打ち合わせが多いので、1人でじっくり考える時間はとても重要。
20:00 明日やることをメモして退社

1991年に開局したWOWOWは、映画を中心にスポーツ、ステージ、音楽、ドラマ、アニメなど、世界中のエンターテインメントを約240万名の視聴者に提供しています。また、2011年の放送の完全デジタル化を見据え、近年はオリジナルドラマやアニメの制作、そして劇場用映画レーベルを設立し、映画製作にも進出しています。

そこで今回のリーダーズボイスでは、ハイクオリティな番組をお届けしているWOWOWの編成部・ 森様にお話しを伺いました!

株式会社WOWOW

http://www.wowow.co.jp/

学生時代はどのように過ごされたんですか?

高校時代から映画が好きでしたね。ですから、映画に携わる事をたくさんやりましたし、映画館でバイトもしていました。日比谷の映画館で、大学生活4年間ずっとやりました。元々、映画を作りたいと思っていましたので、大学に行きながら映画学校にも通って、映画作りの勉強もしていましたね。

特に、北野作品の『HANA-BI』や『BROTHER』などバイオレンス作品が好きで、大学の卒業論文はヤクザ映画を題材とした「ヤクザ映画から見た日本社会」でした(笑)映画漬けの大学生活でしたが、WOWOWに加入していませんでした(笑)


なるほど、それで映画に携われるWOWOWに入社したわけですね。
WOWOWでのお仕事について教えてください。

入社してからすぐに宣伝部に配属され、お客様に毎月お送りするプログラムガイドの編集を担当していました。現在は編成部で働いています。

編成の仕事というのは学生の皆さんにはイメージしづらいかと思いますが、映画や番組の買い付け、制作を担当している部署から提案を受け、その番組を購入、制作すべきかどうかの判断をします。

そしてその作品を、どの時期の、どの時間帯に放送すれば、視聴者の皆様に一番喜んでいただけるかを考え、放送スケジュールを組むのが編成部の仕事です。

宣伝の仕方や二次利用なども含め、トータルに番組を考える部署なので、簡単に言うとオーケストラの指揮者のような仕事でしょうか。



WOWOWの放送の要となる部署なんですね。編成という仕事の魅力を教えていただけますか?

私は映画を担当していますので、まず、“特集”を考えられることです。たくさんある映画の共通項を見つけ出して、一括りにして“特集”として放送しています。

例えば、話題となっている劇場公開間近の作品を手がけた監督の映画を集めて『○○監督特集』として放送したり、シリーズ化している作品を縦積みにして一挙放送したり。映画が好きな自分にとって、その共通項を探すのはかなり魅力的な仕事です。

そしてなによりやりがいを感じるのは、自分の企画した特集の反応が良かったときですね。これはたまらなくうれしい瞬間です。



[放送センターの上にあるパラボラアンテナです。アナログ放送はここから電波を放送衛星に飛ばしています。]


WOWOWの特集は、僕ら視聴者にとって嬉しいですよね。
ほかに会社としての大きな取り組みは、ありますか?

新たな試みとして、「WOWOW FILMS」を設立し、本格的に映画製作に進出しました。その第一弾作品が豊川悦司さん主演の「犯人に告ぐ」です。公開は10月でしたが、6月にWOWOWで一夜限りの先行放送を行ないました。加入者サービスであり、一種の試写会ですね。作品としても見ごたえがあって、すごく好評でした。



WOWOWの今後の展開についてお聞かせください

先ほどの「WOWOW FILMS」もそうですが、「ドラマW」などオリジナルの番組を製作し、視聴者の皆様にご提供していくことがすごく重要になります。

理由は2つあります。今、地上、BS、CSが同じ画面で見られる3波共用ハイビジョンテレビが主流になってきました。このことは、人材と資金が豊富な地上局とCSの専門多チャンネルがひしめく中から、WOWOWを選んでいただかなくてはならないということです。そのためには他にはないコンテンツを揃え、他局と差別化を図らなければいけません。それが理由の一つ目です。

もう一つは、「放送と通信の融合、あるいは連携」に関わることです。WOWOWをご覧いただける手段、“伝送路”といいますが、それがこれまでのBS放送やCATVだけには止まりません。昨年からWOWOWはCSのスカパー!さんで放送を開始しました。さらに数年後にはIPTVでの様々なサービスが一般的になっているはずです。WOWOWはあらゆる伝送路に進出し、より多くの方々に楽しんでいただきたいと考えています。そのためには、伝送路ごとに放送権や配信権などをクリアにしなければなりません。オリジナルでコンテンツを製作し、あらかじめその権利を確保するのです。

ですので、今後は大ヒットした映画を皆様にお届けするのも大事ですが、オリジナルの製作に力を入れ、WOWOWならではの番組を提供していくことも大事になってきますね。



[放送センターのBスタの副調整室(Bサブ)です。]


最後に学生へのメッセージをお願い致します。

私は就職活動時、サークルのリーダーをやっていたわけでも、ボランティア活動をしていたわけでもなく、自分のセールスポイントがない事に悩んだことがあります。でも、そんな中で、学生時代に友達と遊んだことなど、何気ないエピソードの中にも、自分だからこそできたこと、感じたことがあるはずだと気づいたんです。それを見つけられて、うまくアピールできるようになってからは面接で手ごたえを感じられるようになりました。

背伸びせず、自分にしかないものをアピールする事で、採用してもらえた企業でしたら、きっといい仕事ができると思います。

ですから、みなさん“良く見せよう”“かっこよく見せよう”などと思わず、ありのままの自分で働きたいと思う企業にぶつかってみてください。

近年の就職活動は「売り手市場」と言われています。一見、皆さんにとっては就職しやすい良い状況に見えますが、こういう時だからこそ、安易に妥協することなく是非とも自分がやりたいことを見つけて欲しいと思います。


インタビュー後記

写真

早稲田大学4年 政治経済学部 相田安彦

今回は海外ドラマやボクシングやサッカーなどのスポーツを放映するだけでなく、自社のコンテンツ制作能力を着実に高めつつあるWOWOWにお伺いいたしました。

「『上質』にこだわる」をテーマに番組を制作し続け、また劇場公開前の作品を放映するなどあらたな広報戦略に挑戦し続けるWOWOWは、今後予想される多チャンネル化 時代を勝ち抜くための手段を着々と準備しています。世の中に上質なコンテンツを提供し続けるWOWOWの今後から目が離せません。

最後になりましたが、森さんお忙しい中お時間を頂きありがとう ございました。