リーダーズVOICE! マーケティング現場レポート最前線

Action

松平 斉忠さん

所属企業
株式会社 虎屋
所属部署
営業統括部
役職
主任
出身大学
学習院大学


松平さんのとある一日

06:30 起床
09:00 出社
10:00 ミーティング
営業チーム全体で、新商品の販売戦略に
ついて意見を出し合い方針を決定します
11:00 メールチェック
メールチェックなどのデスクワーク
12:00 昼食
13:00 外出
虎屋が出店している百貨店に出向き、商品動向のチェックをおこなうと同時に、どんな商品、(虎屋の商品に限らず)が売れているのか市場のリサーチを行います。
16:00 帰社
報告書の確認などのデスクワーク
18:00 退社
19:00 帰宅
20:00 夕食
21:00 自由時間
趣味の時間(読書等)
24:00 就寝

創業480年。
室町時代後期に京都で創業した老舗和菓子屋。

明治維新の時、東京にも出店し今に至る。現存する日本の企業としては最も古いものの一つに数えられます。

「おいしい和菓子を喜んで召し上がって頂く。」が経営理念。
和菓子を「まごころ」をこめて製造し、そして「おもてなし」の心をもって販売しています。 原材料、製造技術、製品はもちろん、接客サービスにいたるまですべての面において、最高を目指しています。

そんな虎屋の営業の中核を担っている営業統括部 主任の 松平様にお話をお伺いしました。


株式会社 虎屋
http://www.toraya-group.co.jp/

学生時代どのように過ごされておりましたか?

大学生の頃はみなさんと同じ、学生生活を謳歌しており、 特にテニスばかりしていました。

周りが就職活動を始めたので自分も焦って活動したのを 覚えています。
僕の時代は就職超氷河期と言われておりかなり厳しい状況でした。
その時代の就職活動といえば手書きの履歴書や手紙を 企業に送ったりするのが主流でした。

インターネットなんて まだ出てきたばかりの時代でしたからそんなに充実しておらず、 今みたいに企業の情報量は多くなく大変でした。

ですので、応募した企業がどんな仕事をしているのか、 どんな経営方針なのかわからず、 不安だらけで面接に行ったりしていました。


虎屋入社までの経緯を教えてください

そんな中、老舗である虎屋と出会いました。

なにをしているか一目瞭然の企業だったので、なんだか安心して 応募したのを覚えています。

元々日本の伝統工芸品は大好きだったので“縁”みたいなものを 感じました。 一般的な試験、面接がありましたが、特に印象に残っているのが、 その時の社員の対応がとても上品で、そして紳士的だった事です

他の企業にはない由緒ある歴史や企業風土が そうさせていたんでしょう。 やさしい対応をしてくださる企業は多かったですが、 そんな対応が出来る虎屋の企業としての深さに魅かれ入社しました。



[言うまでも無く極上。ファンが絶えることは無い]


虎屋の事業についてお聞かせください

製造から流通そして販売まですべて自社で行っております。

全国に79店舗、直営店のほかに、主に百貨店に店舗を展開しています。1980年にはパリにも出店しました。

別ブランドとして和と洋の垣根を超えた新しいお菓子を提案する「TORAYA CAFE」があります。グループ子会社が運営しており、六本木ヒルズ、表参道ヒルズに出店しています。

また、お客様の要望から、利便性の更なる向上を目的として Webでの販売を行っております。 テレビでも取り上げられましたが、最近では東京ミッドタウンへの 出店もしました。


老舗と東京ミッドタウンの結びつきは驚きですね

JapanValueの発信というミッドタウンのコンセプトに共感し、出店をしました。 このお店は、和菓子販売と喫茶だけでなく、器・お茶・風呂敷などの、お菓子を召し上がるとき、 贈るときに欠かせない虎屋が選んだこだわりの品を販売したり、ギャラリーで様々な和の魅力や価値を発信する展示もおこなっています。


[重厚感漂う赤坂本店の店内]


今後の展開について教えてください

創業以来、多くのお客様に ささえられて来ました。

そんな虎屋ですから、私は 今後もずっとお客様と一対一の対話を大切にして行きたいと思います。時代のニーズ、お客様のご要望に応じた 事業展開を行ってきましたが、虎屋として、その精神は今後も変わることなく持ち 続けて行きます。 老舗だから変化しない、そんな事はありません。 「お客様の為に良いと思ったことはどんどんやる」そんなフレキシブルな 企業精神で挑んで行きます。



最後に何か学生へのメッセージをお願いします。

学生時代にやりたい事をやりたいだけやってください。

そしてその中から自分の好きな事、一生やり続けて 行きたいものを見つけて欲しいですね。 好きな事を仕事にできたら、こんなに幸せな事はないと思いますよ。 ただ、その好きなものは、仕事にすべきか、 趣味に留めておくべきものなのか 見極める事も重要だと思います。

インタビュー後記

写真

東京大学 工学部3年 保手濱彰人

和菓子の老舗、虎屋。

おそらく日本人ならその名前を聞いたことのない人はいないのではないかというぐらい有名ですが、今回はその虎屋の営業統括の松平さんにお話をお伺いすることができました。
虎屋の強みはメーカー・物流・販売まで一手に引き受けているところにあると思いますが、それだけでは室町時代から480年以上も今の事業を継続させることはできません。今回のインタビューで、その秘訣が「大胆さ」と「軸を守ること」の2点にあると思いました。

当時の店主が京都から東京に進出したのは、当時としてはあり得ないぐらいの大胆さでしたし、また高級和菓子を百貨店で販売したのも大きな決断でした。ですが、そうした大胆さを持ち合わせながらも、一貫して守り続けているのは、「美味しい和菓子をお客様に届ける」という1点のみ。

だから軸がぶれず、経済状況や趣味・嗜好の変化に左右されない虎屋のブランドが築き上げられているのだと思います。
「和菓子が好きだから虎屋に入った」という松平さんのお話からは、社員一同に徹底して沁み渡っているそのコンセプトを感じることができました。
虎屋の和菓子がますます好きになりました。松平さん、どうもありがとうございました!