リーダーズVOICE! マーケティング現場レポート最前線

Action

増田 勝也さん

所属企業
ハーレーダビットソン ジャパン株式会社
所属部署
販売拡張部
役職
次長
出身大学
上智大学


増田さんのとある一日

07:00 出社
09:00 メールチェック、新聞記事チェックなど
10:00 各種会議資料等の準備
11:00 部内ミーティング
(進行案件の整理/確認)
12:00 昼食
13:00 広報業務の確認
(パブリシティ進行/取材準備など)
14:30 社内外の打ち合わせに参加
18:00 夕食
18:30 制作会社/代理店等と打ち合わせ
・イベント/制作物/プロモーション案件
20:30 本社とのメール交信など
21:00 帰宅

大型二輪の代名詞といっても過言ではないハーレーダビットソン。 アメリカ本社100%出資の現地法人として車両、パーツ、ウェアーなどを提供しているハーレーダビットソンジャパンの増田さんにインタビューを行いました。 バイクという概念を超えた、大変興味深いマーケティング手法をお聞きする事ができました。
ハーレーダビットソン ジャパン株式会社

http://www.harley-davidson.co.jp/

ハーレーに就職するまでをお聞かせください

大学卒業後、就職したのは証券会社でした。

仕事に慣れてきた頃「自分がこの仕事に向いているのかな?」って疑問が浮かんできました。そして、先輩をみて自分の5年先、10年先想像したんです。 そしたら、「どこかで違うな!」って、感じたんです。入社した年の夏でした。そんな中途半端な気持ちで仕事を続けたくなくて、転職を決意しました。

そして転職活動。証券会社では株価の同行を見るために、毎朝新聞の読み合わせの時間があったんです。その時間にこっそり、新聞の就職欄や企業情報をみて転職情報を収集しました。(笑)

その中で、ハーレーの募集を見つけ、応募し就職しました。
どうせ仕事変えるのだったら、好きな事(思い入れがある事)を仕事にしたい。その答えがハーレーでした。


増田さんの仕事についてお聞かせください

ハーレーダビットソンジャパンは1989年に米国本社出資の日本法人として立ち上りました。

ハーレーダビットソンの車両およびパーツ・ウェアーなどの販売が業務です。
私たちは、お客様に直接販売はしておらず、全国の正規販売網を通して、商品の提供を行っています。販売店に対する卸しという業務形態になります。

その中で、私は、販売促進や広報活動を行っています。東京モーターショーやモーターサイクルショーなどのイベントから広告プランの立案など総合的なプロモーションを手がけています。



[大型バイクの代名詞ハーレー 最大排気量は1584ccだ]


ハーレーならではのプロモーション時のポイントを教えてください

私たちの全世界的企業理念は「我々はモーターサイクルを提供する企業ではなく、モーターサイクルのあるライフスタイルを提供する企業である」です。

だから、台数を売ればよいという考えではありません。
どうすればハーレーをきっかけに豊かなライフスタイルを過ごしていただけるかにプロモーションの主眼を置いています。買う前のプロモートより買った後の楽しみを豊富に提供していくのが、プロモーションのポイントですね。

また、ハーレーでは、プロモーションで有名人を使わないんです。

100年以上の歴史がありますから、ハーレーダビットソンというだけで人々の頭の中にその人なりのイメージが確立されていますし、「自由」を標榜するブランドですから、余計な色付けをしたくないのです。

私たちは少しでもハーレー(バイク)を好きな方はすべて将来のお客様と考えています。例えば旬な有名人を使ってプロモーションを行った場合、その有名人を好きな方もいれば、もちろんアンチな方もいるはずです。
その好き嫌いでハーレーのイメージが左右されるのは不本意ですし、100年続くブランドの売り方ではないと考えるからです。


増田さんが手がけたプロモーションを教えてください

いろいろありますが、例えばこの6-8月に行っている「Passport to Freedom」というキャンペーンです。

これは日本独自のプロモーションで、現在免許を取りに行っている方や取得後間もない方がハーレーを成約してくれた場合、「免許取得にお金がかかったでしょ!」という事で、10万円サポートを提供するものです。

大型二輪を乗り継いで、最後にハーレーに行きあたる。そんなイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実は初めて乗るバイクがハーレーとうい方も多く、販売台数全体の17%もいらっしゃいます。

今免許を持っていない方、普通二輪免許しか持っていない方にもハーレーをきちんとアピールしていく狙いでこのキャンペーンを行っています。

他にイベントして印象深いのは、4年前の2003年にハーレー生誕100周年のイベントですね。アメリカの本社で行われる盛大なイベントに日本から(お客様と)参加するために、ジャンボ機を1機チャーターした事ですね。 日本からの直行便がミルオーキー空港に着陸したのは初めてで、話題にもなりました。



[アメリカ本社から取り寄せた会議室机]

最後に、Lippleの大学生に向けてメッセージを頂けますでしょうか

就活中は、自分の将来を主観的に考えているつもりですが、実は客観的に考えがちです。

この会社に入ったら、親はどう思うか?友達はどう思うか?自分のイメージはどうなるんだろう?などという風に。

だから、仕事を選ぶときはもう一度、その仕事は本当に自分がやりたい事なのか、やりがいを感じられる事なのかとういう点を再確認して選んで欲しいですね。

あと、大学生時代自分の好きにできる人生で唯一の4年間ですから、その時間にいろんな事をしてください。目先の小遣いにとらわれず(笑)計画を立てて、旅行であったり、勉強(学校以外の)であったりしてください。


インタビュー後記

写真

横浜国立大学 経営学部4年 佐藤 淳

バイク好きなら誰もが知っているハーレー!バイク好きの自分にとっては楽しみでならない取材でした!

部屋に入ると、そこにはガラス張りの机、そしてその下にはハーレーのV型ツインエンジンが! そして窓際にはハーレーのレプリカ・・・もうこれを見ただけで胸はドキドキでいっぱいです(笑)そんな中、インタビューは始まりました!

ハーレーはバイクを通して、その人の生活自体を豊かにしていくことを目指すというお話が印象的でした。 だから業界でも最多クラスの自社パーツを用意したり、各種のイベントを行ったりと、買った後の楽しみを演出しているそうで、これが人々引き付けて離さないハーレーブランドの魅力の源なのでしょう。

また、証券会社を1年で辞めてハーレーに移ってきた増田さん、大学卒業後の就職の際は「人にどう思われるか」を重視して会社を選んだが結局自分とは合わなかったというお話が自分とも被り、非常に考えさせられました。

「好きなことだから辛くても頑張れる。」そう語る増田さんはとても輝いて見えました!