リーダーズVOICE! マーケティング現場レポート最前線

Action

黒島 直一さん

所属企業
大日本コンサルタント株式会社
所属部署
景観デザイン室
役職
係長
出身校
千葉大学大学院工学研究科


黒島さんのとある一日

06:00 起床
朝食・新聞
07:00 出勤
始発の各駅停車に乗り換え、座って読書
09:00 出社
朝一番の室内ミーティング
デスクワーク(主にメールチェックと電話連絡)
12:00 昼食
13:00 デスクワーク
ラフスケッチによるデザイン検討
14:00 模型室に移動
歩道橋デザインを模型にて検討
17:00 デスクワーク
ラフスケッチによるデザイン検討
19:00 夕食
20:00 デスクワーク
明日の発注者との打合せ準備
22:00 帰社
23:00 ダイエットメニューを消化
軽い運動と長風呂
00:00 就寝

1963年の創業以来、国民と密接に関連する社会資本整備を支援する建設コンサルタント企業として、コストパフォーマンスの高い社会資本整備と事業の円滑な執行に寄与すべく、事業活動を続けています。

美しい魅力ある国土を次世代に継承すること、また、自然災害の脅威から国民の命と財産を守ること、この基本テーマに真摯に向き合うことが、建設コンサルタント集団の社会的使命です。今回は、大日本コンサルタント株式会社景観デザイン室の黒島さんにお話をお伺いしました。

大日本コンサルタント株式会社

http://www.ne-con.co.jp/

御社の業務内容をお聞かせください。

わが社は、建設コンサルタントという業種で、橋や道路などの社会基盤施設全般の計画、設計を主な業務としています。顧客は主に官公庁です。

その中で私は、景観デザイン室という部署に所属しております。橋や道路建設の中で、如何にその構造物がその場所にふさわしいデザインを考える部署になります。

構造物の設計はデザインだけでは出来ませんから、設計の人間と一緒にコラボレートしながら、構造性・経済性にも優れた設計案をご提案できるようにしています。


施工地と建造物のマッチングとはどのようなことですか?

観光地に架けた橋を例にとってお話しすると、まず、全体のデザインとして、橋上で湖が見えるポイントに眺望施設をつける提案を行いました。また、大自然の中に架けた為、自然の中で人工物の橋だけが浮いて見えてしまわない様、空をつぶさない透過性のある橋本体や手すりのデザイン、自然に溶け込む色味などを提案しました。

このように、外観だけのデザインだけではなく、その構造物を使う人間の属性・用途・心理を考えてプランニングします。

現状として、公共施設のデザインにお金を掛けることが難しい世情となっています。ですが、何十年も使われる施設にデザインは絶対に必要なものと考えます。ですから、求められていない時でも企業努力の範囲でやることもあります。それは大切なことだと思っています。


[香川県の満濃公園展望歩道橋]


お仕事の魅力を教えてください。

入社当時、現場の設計図が読めなかったんです。絵を描いても的外れなものが多く仕事にならず、成果が出ませんでした。でもひたすら、勉強して、デザインを続けました。だんだん現場との接点が増えていき、1年たった頃から、現場の人から質問を受けるようになり、提案も受け入れられるようになって成果も出てきました。除々にではありますが、それを体感できたことが、最初に感じた仕事の魅力でした。

もちろん、設計したものが出来たときに感じる“達成感”はありますが、なにより一番嬉しく思う事は実際に人が利用しているところを見た時ですね。これは何物にも変えがたい喜びがありますね。



いつからデザインに目覚めたんですか?

それが“デザイン”との認識ではなかったですが、何かを作りたいと思い始めたのは高校生の頃でした。 ですが、当時“何かを作りたかったら工学部”との道が基本的でしたが、自分の中では工学部と言うものには違和感を持っていました。 具体的には分かりませんでしたが「工学部!?ちょっと違うなぁ。」そんな感じでした。 そんな時、大学情報資料の中で、“デザイン”という言葉を見つけ、ピンと来たんです。当時の先生の助言もあり、プロダクトデザインが出来る千葉大学に入学しました。

3年生の終わりまでは、家電メーカーでデザインをやりたいと思っていて、実際にメーカーでインターン形式の企業研修なども受けました。

そんな時、当時の研究室の先生が土木のデザインも学外でされていることを伺い、興味を持ったところ、「土木のデザインをやってみたかったら、大学院に来なさい」と誘われたんです。それで大学院に進み、建設業界のいろいろな方にお会いしながら、先生の仕事を手伝い勉強していきました。



大日本コンサルタントのどんな部分に惹かれ就職されたんですか?

就職のきっかけになったのは、建設業界専門誌の大日本コンサルタントの先輩の投稿記事でした。自分で絵を描いて、模型を作って、実際に手を動かしている現場を目の当たりにして、職場と人に魅かれて入社しました。



[東京都練馬区の大泉学園駅前ペデストリアンデッキ]


黒島さんの今後展望についてお聞かせください

ユニーバーサルデザイン、バリアフリーなど、人のためにデザインが出来るデザイナーになりたいです。

バリアフリーの先にある、本当に使いやすい物を作りたいと考えています。使う人や地域に合わせたバリアフリーを作りたい。
住宅デザインの発想には多いかもしれませんが、公共施設にもこの考えを加えて行き、周囲の環境に溶け込んだデザインをしていきたいと思っています。



学生へのメッセージをお願いします

考える癖をつけ、リアルな生の体験を多く積んで欲しいです。自分の手と脳に能力をつけください。

現在はインターネットには情報が溢れていますが、たとえば、論文やレポートの作成にあたって、コピーペーストのみに頼らず、自分で思考して書く事が大切だと思います。世の中の問題は複雑化傾向にあり、 形だけのレポートは、その後の発表や議論に耐えられず、自分で思考したことには、 新しい発想が浮かぶという気がします。今、そういう人材が求められていると思います。

インタビュー後記

写真

横浜国立大学4年 経営学部 佐藤 淳

今回黒島様にインタビューをさせて頂き感じたことは、人生を楽しむことがすごくうまい方だなということです。景観デザインについて語る時の黒島様の生き生きとした表情が非常に印象的でした!

また、実際に携わった橋の仕事の案件を説明して頂き、今まで何気なく見ていた道路や橋も色々な思いが込められているのだと知ることが出来ました。

素人にはそこにある意図などはなかなか分からないかもしれませんが、これからは少し注意深く見てみようと思います!